ハエウジ症

本日ウジがわいたワンちゃんが来院しました。毎年暑くなると必ず診ますがさすがに可哀そうで悲しい思いがします。ほとんどが屋外飼育の足腰が弱った老犬です。

排泄物が体に付着しそこにハエが卵を産み今の季節ですと数日で孵化しウジになり皮膚から侵入して組織を喰べられることで次第に衰弱していきます。当然進行すれば死に至る怖い病気です。

昔の獣医学の本にはハエウジ症とありますが的を得た病名と感心します。昔読んだ戦記で人にも戦場で同じ様にウジがわいた話があり非常に痛いと有り動物たちもきっとつらい思いをしていることと察します。

先ずウジの除去が第一で薬物を使うわけにもいかずもっぱら根気よく取るほかありません。侵入している皮膚を露出するために大きく毛を刈りそれから黙々と作業にとりかかりますが延々と続きます。

結構ウジの動きも素早いもので若い先生は難なくしますが老人?にはつらい仕事かもしれません。侵された面積が少なければほとんど治癒していくことが多いです。

特に寝たきりの子には発生してからでは遅くこまめにチェックが必要です。まだ暑さもこれからの季節、本番を控え熱中症はもちろん暑さ対策をご一考ください。またフィラリア症の予防もお忘れなく。

 

ちょっきんちょっきんちょっきんなー

記録的な暑さの5月が過ぎ6月に入り少し肌寒い日がありびっくり、気象庁の梅雨入りが宣言され天候不順に体調管理に気を使うようになります。先日不幸にも舌をハサミで切って大出血!!あわてて来院されました。

事情を伺うと顔周りの毛が気になり綺麗にしてあげるつもりが運悪く切れてしまったようです。 既に出血も止まり外科的な処置も不必要で大事に至らなかったのが幸いです。これから暑くなるとこのような事故が多くなります。そこで思い出した歌があります。童謡”あわて床屋”、ご存知でしょうか?その歌詞にウサギの耳を切ってしまうというくだりになるのですがどうしても人と違って動くし当然のごとく協力してくれません。

換毛の季節手入れを怠るとすぐ毛玉ができるし動物たちも蒸し暑く皮膚病になりやすいので皆さんの親心で少しだけ切って快適な状態にするつもりが皮膚を切ってしまうことが時々見られます。

昔懐かしの童謡今ではなかなか聞くことがなく特に若い人は馴染みもありません。♪春は早よから 川辺の葦に蟹が店出す床屋でござるチョッキンチョッキンチョッキンナアと二番三番と続く♪ちなみにあの有名なゴールデンコンビ北原白秋作詞 山田耕作作曲の歌です。

毛刈りで もう一つ思い出した歌がオーストラリア民謡”調子をそろえてクリック・クリック・クリック♪ 今日も朝から一日中ハサミの音も軽やかに~~~~そら羊はたちまち丸裸♪ハサミを使う際にはくれぐれもご用心ご注意ください。

お久しぶり

先週お手伝いをししてくれたスタッフ達OGの訪問がありました。なぜか同じ日、話を合わせたかのように見事ばらばらの時間でした。もし皆一緒に顔を合わせたならば賑やかに懐かしい話に花が咲いたことでしょう。

元気でそれぞれ子育てに、勉学に、仕事に忙しいと聞きうれしくこうして立ち寄ってくれたことに感慨深く喜んでおります。しばらくスタッフの入れ替わりがあり皆様にご迷惑をお掛けしており誠に申し訳ありません。

ましてやこの季節一番忙しい次期で長時間お待ちいただき恐縮します。誠に身勝手ですが私どもスタッフも少々疲労困憊で何かと失礼もあるかと思いますがご容赦下さるとありがたいです。

話は変わり休日返上の診療で体調を崩し皆さんになにかと御心配をおかけしています。そこでリフレッシュしたいと考えていたところと昨日コンサートに誘われ出かけてきました。

思いもかけない雅楽、宮内庁式部職の演奏でした。まったく初めてで予備知識もなくただ睡魔と闘いながら聞いてきました。

普段見聞きする洋楽のコンサートと違い拍手のタイミング、楽器、演奏も解らず瞬く間に終わり後でいろいろと調べて見るとその奥深さを感じまたの機会があれば改めて聞いてみたいと思います。

観客層も老若男女なぜか紳士淑女に見えたのは私の思い違い?静かに聞き入っているのが印象的でした。会場を後にするとき上品で可愛らしい小学生らしい姉妹を見かけました。

きっとご両親とご一緒で何か邦楽を御稽古をされているかと思います。ほほえましくこの子たちに日本、未来を託すことが出来ると感じました。久しぶりの休日で英気を養われた気がします。

大型連休

世の中、大型連休と騒いでおり定番の空港、新幹線、高速道路、行楽地が画面に映し出れどこかへ出かけなければと扇動されているような気がします。

昨日に変わって今日は心地よいお天気になり残りわずかのお休みを皆さん遠くへお出かけ、またお家でのんびりとお過ごしの方もいらっしゃるかもしれません。

この季節私も野山、海とどこかへ行きたいのですがなかなかお許しがいただけません。このところ休みのたびに具合の悪い子の面倒を見ています。

まだまだ働きが悪いと神様のお告げでしょうか、もっと仕事をしなさいとお叱りを受けているようです。

腹をくくってのんびりと日頃残してある仕事をしていますとありがたいことに友人達が代わる代わる訪ねてくれ楽しい時間を過ごすことができました。

おかげさまで入院中の子も回復の兆しが見え休日の治療が無駄に終わらず飼い主さんはもちろんのこと私もうれしい。退院、通院治療も可能になり明日の休みは思い切りお天道様の下で過ごせそうです。

新緑の候

久し振りの晴天です。心地よい風、光。入院犬の散歩で思わず地べたに座り柄にもなく空の青さ雲の流れに時を経つのも忘れながめていました。

日頃お天道様に顔を向いていない室内仕事、車での移動がほとんどで今日は思い切り季節を感じました。このところ散歩も思うようにならずいくらおしゃれな雨具を着ているワンちゃんたちも気分爽快に過ごせたでしょう。

でもこの快適な季節いつまでも続いてくれるといいのですがこれからは衛生害虫のお出ましになります。嫌われ者のノミ、ダニ達です。いまではいい薬があり予防しておけば何も心配することはありません。

いろいろなタイプ滴下、経口剤と迷うほどあり使いやすいものを選べるようになりました。また毛虫の類も要注意です。来週からゴールデンウイーク、アウトドアーに出られる機会が多くなりますのでお気を付け下さい。

しばらく良いお天気が続くと聞き私も野山に出かけるのを窺がっております。

狂犬病予防注射

寒い寒いと言っていたのが嘘のようにすっかり暖かくなりました。気づかないうちにもう四月になり桜が満開になり木々も芽吹きうっすら色づいてきました。外へ出かける機会も多くなり朝夕は散歩をするワンちゃんたちを見かけます。

気のせいかワンちゃんの足取りも軽く楽しそうに見える。しかしこの季節になると狂犬病予防注射が始まります。 打たれる、打つ、保定するそれぞれ恐怖心、緊張感で少し気が重くなります。確かに我が国は狂犬病の発生を見ない清浄国です。

しかし世界を見ればまだまだ発生している国も多くその感染で命を落としている方がいるのも現状で予防注射は必要です。今のワクチン非常に副作用が少なく接種には問題はないかと思います。

転勤などでペットさんも一緒に移住ともなると国によって対応が違い 特に狂犬病清浄国オーストラリア、ミュージーランドなどは特に厳しく予防薬の指定、期日も決められています。

また東南アジア、ブラジルなど感染国では鷹揚でルーズにも感じます。哺乳類すべて感染するとすべて死に至る恐ろしい共通感染症です。しばらく日本でその発生は見られません。島国で国民性からくる勤勉さで接種率が高いからでしょう。

エボラ出血熱程のパンデミックはないにしろ非常に警戒しなければなりません。 皆さんお気をつけて注射にお出かけ下さい。

貴重な体験

先日の連休久し振りに海へでかけました。そこで貴重な体験をしました。このところ休みも取れず仕事に明け暮れ体調を崩しているのを心配して知人が誘い出してくれました。おかげさまですっかりストレスも無くなり元気に毎日を過ごしています。

海へはもちろん釣りですが初めての場所で戸惑いながら十分楽しんできました。ふだん水産学部出身と嘘つき魚好きの私でもあまり見ない魚が釣れました。「ミノカサゴ」図鑑、水族館ではお馴染みですがなかなか手にして眺める機会は滅多にないです。

その優雅な姿に魅了されモチーフにしている画家さんもいたと記憶しています。ミノカサゴには毒があるのは有名な話でその背びれ、胸ひれ、尻びれの棘には特に気を付ける必要があるとされています。

釣り上げた一尾目は難なく外したが不覚にも二尾目に右人差し指をやられました。呆然自失,どのような展開になるのか当然初めての経験なのでまったく予想もつかず、多分死には至らないと考えズキンズキンと痛むのをこらえ局所的あるいは全身症状がでるのかしばらく横になって様子を見ることに。幸い大事に至らず一時間ほどたっても痛みの拡大もなく局所の腫れと痛みだけで済みました。二日たった今日もまだ少々痛みが残り不自由な指使いを強いられています。

よくペットさん達が毒虫に刺され診療しますが痛みをこらえて不安に過ごしているのがよく理解できました。今回身をもって体験しましたがペットさん間違っても魚の毒棘に刺されることはないと思いますがご用心。

またストレスは貯めず適度に発散する必要があると感じました。