シルバーウィーク

 この連休理解できないうちに最終日を迎えました。聞くところによると敬老の日秋分の日この二日の祝日をはさんで世間では五連休になっているらしい。わたしの融通の利かない頭の中はいまだに国民の祝日は固定、動かしがたいものになっています。休みは大変ありがたいのですがやはり悪い子が多く継続治療が必要で時間の許す限り診療することにしています。でも昨日は無理を言って御嶽山に行ってきました。少し前当医院でお手伝いをしてくれたスタッフですが昨年若くして亡くなり前にもブログで思い出を書きました。こよなく山を愛し特に御嶽山には関わり深く一周忌の際、追悼登山と声が上がり久しぶりの登山となりました。メンバーの中には昨年の噴火を逃れた者もあり感慨深い山行きになりました。土曜日には規制も緩和され九合目また三の池近くまで入山できるようになり多くの登山者が紅葉を楽しんでいます。メンバーはエベレストも経験する超ベテランから初心者までそれぞれの思いを秘め無事それぞれ目的を達成することができました。いたるところに火山灰がいまだに残っておりまた活動する火山の臭いもあり改めてそのすごさを感じます。このところ起きる天変地異信仰の山、御嶽山からも何かメッセージを発信しているかもしれません。皆さん快い疲れ筋肉痛をお土産に帰路に着きました。またお山の鎮火と残る行方不明の方の早期発見を期待します。

幸せの国

 先日知人から旅の面白い話を聞きました。遠い幸せの国ブータン、予てから私が行きたいと思っていましたので非常に興味深いものでした。たまたま訪れたそうですが日本とはずいぶんかかわり深いのでびっくりしました。よくテレビで世界一幸せの国と紹介されます。インドの北中国チベットに国境を持つ人口70万人ぐらいの小さな王政の国です。数年前第5世ワンチェク国王が来日国会で素晴らしい演説をされたのも記憶に新しいし、失礼な話あまり国力豊かではないのに東日本大震災に多くのご支援をいただきました。話を聞いた中で特に印象に残ったのは国民は教育、医療は無料とのことです。また動物の医療も同じと聞いてます。その財源はと考え調べてみますと水力発電からの電力の輸出、観光からの収入がほとんどと聞き、決して豊かではなさそうです。驚いたことに動物病院もあり大動物から小動物まで診療、これも無料とは。ずいぶん昔になりますが昭和天皇崩御の大喪の礼の際、各国から弔問がありました。前の国王第4世も参列されたましたが、通常弔問外交の政府会談で援助の話があるそうです。国王が「私はあくまでも弔問による参列であって物乞いに来たわけではない。」と言われたのを心に深く残っています。

 またダショー西岡、西岡京治さんをご存知ですか?ブータン農業の礎を築き最高の爵位を頂き今でも尊敬されているそうです。その半生を農業指導に捧げた話は有名です。まるで修身、道徳の授業に出てくるような精神性の高い話が今でも語り継がれ、ますます感心します。改めて豊かさ、物質文明を考えさせられる話ばかりです。まだまだ足るを知らない私にとって幸せがどこにあるのか解りませんがきっと身近な所にあることでしょう。近代化が進みいろいろな問題があると聞きます。夢の国、幸せの国是非訪れたいと思います。

アボカド

 昨夜診療が終わりスタッフが帰った後時間外の電話がありました。アボカドを食べてから調子が悪く二頭とももどしているとの内容です。さてアボカドと聞いて確か中毒があったと記憶しており確認後治療をしました。やはりぺルジンという物質が胃腸炎を起こす事が報告されています。幸い大事には至らず元気にしていると聞きほっとしました。犬に与えていけない食物はいろいろと皆さんご存知と思います。わたしもとっさに出てくるメジャーなものと今回のようにあまり遭遇しないマイナーなものがあり怪しい記憶から引っ張り出してこなければならない場合もあり冷や汗ものでした。みなさん有毒なもののチェックをお忘れなく。

ノミ,蚤

梅雨に入り毎日蒸し蒸しする日が続きます。高温多湿はノミの発生の好条件でここ数日ノミ寄生による激しい痒みを伴う皮膚炎を診ます。

今では人に寄生するヒトノミはなくその痒みを経験された方は非常に少なく想像もできませんが聞くところによるとひと月くらい痒みと傷跡が残るそうです。

人では衛生害虫の類がほとんど見ない清潔、清浄な日本になりました。しかし動物達の世界ではまだまだ内部、外部寄生虫がいます。

ここで問題なるのはノミ、当然のごとく自然発生はなく散歩の際どこかで拾ってくるのでしょうが迷惑な話です。イヌノミ、ネコノミと両種ありますがほとんどがネコノミと考えられます。

ネコノミは猫はもちろん犬にも寄生しこれからしばらくの間予防、駆虫が必要となります。従来の滴下タイプもあれば経口剤までいろいろと種類がありますが毎年新製品が出て選択に困リますがその子に合った薬を選ぶことにしています。

お暇があれば探してみませんか?ひょっとすると寄生しているかもしれませんよ。

イチゴ狩り

 梅雨の晴れ間イチゴ狩りをしました。皆さんお店の大粒でお行儀よく並んだ立派なものを想像されますがここに登場するのは野生種ワイルドベリーです。ルビーのような真っ赤で完熟したナワシロイチゴです。

あまり聞きなれないし当然のごとく市販はされていません。どこにでも見られると思いますが雑草の中に紛れている木性の植物でとげがあり普段草取りでもチクチク被害に遭うやっかいな代物です。

ああ、あれかとピント来た方もいらっしゃると思います。 いつも邪魔者扱いされていますがこの時期だけは別で赤く熟した実は美味しく愛おしく感じるのは私の食欲のせいでしょうか?

蚊の襲撃、とげの痛さもなんのそのせっせと摘み取ります。甘味はあまり強くなく生食よりもジャムに適していると思います。もちろん採取後の料理はジャム好きな家人の役割ですがご機嫌で火の番です。

子供の頃どこにでも野イチゴがあり手当たり次第食べた記憶があります。モミジイチゴ、クサイチゴ、フユイチゴ,ヘビイチゴなどいずれも見る機会が少なくなりました。

イチゴに限らず身の回り食べられる山菜、野草がたくさんあります。ご興味のある方は一度チャレンジしてみては。

 

ハエウジ症

本日ウジがわいたワンちゃんが来院しました。毎年暑くなると必ず診ますがさすがに可哀そうで悲しい思いがします。ほとんどが屋外飼育の足腰が弱った老犬です。

排泄物が体に付着しそこにハエが卵を産み今の季節ですと数日で孵化しウジになり皮膚から侵入して組織を喰べられることで次第に衰弱していきます。当然進行すれば死に至る怖い病気です。

昔の獣医学の本にはハエウジ症とありますが的を得た病名と感心します。昔読んだ戦記で人にも戦場で同じ様にウジがわいた話があり非常に痛いと有り動物たちもきっとつらい思いをしていることと察します。

先ずウジの除去が第一で薬物を使うわけにもいかずもっぱら根気よく取るほかありません。侵入している皮膚を露出するために大きく毛を刈りそれから黙々と作業にとりかかりますが延々と続きます。

結構ウジの動きも素早いもので若い先生は難なくしますが老人?にはつらい仕事かもしれません。侵された面積が少なければほとんど治癒していくことが多いです。

特に寝たきりの子には発生してからでは遅くこまめにチェックが必要です。まだ暑さもこれからの季節、本番を控え熱中症はもちろん暑さ対策をご一考ください。またフィラリア症の予防もお忘れなく。

 

ちょっきんちょっきんちょっきんなー

記録的な暑さの5月が過ぎ6月に入り少し肌寒い日がありびっくり、気象庁の梅雨入りが宣言され天候不順に体調管理に気を使うようになります。先日不幸にも舌をハサミで切って大出血!!あわてて来院されました。

事情を伺うと顔周りの毛が気になり綺麗にしてあげるつもりが運悪く切れてしまったようです。 既に出血も止まり外科的な処置も不必要で大事に至らなかったのが幸いです。これから暑くなるとこのような事故が多くなります。そこで思い出した歌があります。童謡”あわて床屋”、ご存知でしょうか?その歌詞にウサギの耳を切ってしまうというくだりになるのですがどうしても人と違って動くし当然のごとく協力してくれません。

換毛の季節手入れを怠るとすぐ毛玉ができるし動物たちも蒸し暑く皮膚病になりやすいので皆さんの親心で少しだけ切って快適な状態にするつもりが皮膚を切ってしまうことが時々見られます。

昔懐かしの童謡今ではなかなか聞くことがなく特に若い人は馴染みもありません。♪春は早よから 川辺の葦に蟹が店出す床屋でござるチョッキンチョッキンチョッキンナアと二番三番と続く♪ちなみにあの有名なゴールデンコンビ北原白秋作詞 山田耕作作曲の歌です。

毛刈りで もう一つ思い出した歌がオーストラリア民謡”調子をそろえてクリック・クリック・クリック♪ 今日も朝から一日中ハサミの音も軽やかに~~~~そら羊はたちまち丸裸♪ハサミを使う際にはくれぐれもご用心ご注意ください。